第1章 やばいかも…
やべぇ、何話せばいいんだろ。
よくわからないけど手足が震える。
変に汗が垂れてくる。
「お前、もうちょい笑顔にやれば?」
「笑顔…っすか?」
いや、むりだろ。
そもそもの話、俺は表向きの仕事は苦手だし。
「表向きの仕事じゃなくて裏の仕事がよかったなとか思ってるのか?さっさと諦めろ。」
「なっ!?」
コイツにはテレパシーとか人の心も読めちゃうのか?
「そんなこと思ってませんよ。」
「だったら、笑顔でやれ。」
「わかりましたよ。」
いつの間にかむきになっていた。
手に変に力が入っていた。
仕方ないと思い、ため息をこぼした。
「お帰りなさいませ、お嬢様。」
「おら、笑顔は?」
くっそー…ゼッテーすぐ辞めてやる。