第4章 勘違いと嫉妬
決して認めたくなかった言葉。
薄々俺自身も気がついていたはずなのに
どうしても認めたくなかった。
俺の初恋が男だなんて
男同士っておかしくねぇか…?
俺…もうどうにかしちゃったみたいだ。
「お早うございます。昨日はすみませんでした。」
「快斗くんこそダイジョーブかい?」
「はい、昨日ちゃんと病院にも行きましたし…」
「よかった。あんま思いつめんなよ!」
「はい。あざっす!」
大分店長とは打ち解けてきた感じが出てきた。
言葉も固くならずに
みんなと同じように敬語過ぎない程度になってきた。
「おはよー」
「お、お早うございます、成瀬さん。」
「あ、あぁ。お前、腕大丈夫か?」
「大丈夫です。昨日はありがとうございました。」
今日もいつも通り何事もなく話せてる。
俺も慣れたもんだ。
着替えているとふとネクタイに手がいった。
「そーいえば成瀬さんの結び方って…」
「俺が何?」
「え、うわぉっ!!脅かすなよっ。」
「あ?なんか言ったか?」