第4章 勘違いと嫉妬
あの女は誰なんだ?
あの人も美形だから彼女の一人いても
おかしくねーけど…
「呼び出した本人が遅れてくるなんて、最低だな。」
「バイトで遅くなっちゃってさ♡」
「あっそ。おら、行くぞ…」
「はぁーい!」
耳障りだ。
なんで、だよ。どうでもいいはずなのに…
なんでこんなにイライラしてるんだよ。俺
「わけ…わかんねー、よ…」
やべぇ、涙が…止まらねぇよ。
自分に腹が立って、仕方がねーよ。
俺は真っ直ぐ家に帰った。
静かな夜のはずなのに
暗く、邪悪な雰囲気が漂った
凍りついた世界に一人のようだった。
なにも、考えたくないのに俺はきっと…
きっと…
あの人が“好き”なんだ。