第7章 ☆小さな魔王様の大冒険
みんなと別れ、黒田と廊下で追いかけっこ。
私が黒田を追いかけていると、突然黒田が止まった。
『黒田、どうしたの?』
『し、白田…』
『あっ!しゅんくん!』
隼くんたちのいる場所から私たちを追いかけて来てしまったみたい。
隼くんたちは気付いてないみたい。
「あぅ…(やあ、うさぎさん)」
『こんにちは、しゅんくん』
「あぅ…(どうしてぼくの名前を知ってるの?)」
『私たちは隼くんのお友達だから。私は白田』
『僕は黒田だよ』
「あぅ…(ねえ、ぼくと遊んでくれる?)」
『いいよ!』
そう答えたのは黒田。
『隼くんたち心配しない?』
「あぅ…(ちょっと遊ぶだけだよ、白田)」
いつの間にかしゅんくんは黒田の背中に乗っていた。
『黒田、気をつけてね』
しゅんくんよりも大きな黒田は軽々としゅんくんを乗せて歩いていった。
長い廊下にはいくつもの扉があった。
扉の向こうはみんなの部屋がある。
隼くんの部屋は一番奥の場所にあった。