第4章 魔王様とキス
隼くんから離れようとしようもそううまくは行かない。
腰に腕が回されあっという間隼くんの腕の中。
「隼く…」
「行かないで、小春」
「どうして?」
「僕には小春が足りない。足らなすぎる…」
ギュッと隼くんの力が強くなった。
「隼くん…私」
私だって隼くんが足りない。
「小春」
隼くんが私の名前を呼ぶとゆっくりと唇が重なった。
「んっ……」
何度も名前を呼ばれるように何度も重なる唇。
足に力が入らなくなりガクンと折れる際隼くんが受け止めた。
「小春…愛してる」
隼くんが耳元で囁くとドキンとしてしまう。
甘い言葉に頭がクラクラしてしまいそうな時、ふと胸元に違和感が…
「隼くん!?」
「どうしたの?」
どうしたもこうも、いつの間にか胸元のリボンがほどけブラウスのボタンが2つほど開けられていた。
「こ、ここ玄関!」
「そうだね」
場所も時間も魔王様次第。
自由過ぎるのも困ってしまう。
「だ、ダメです!」
「どうして?僕は今シたい」
「ここではダメです…」
「じゃあ、どこでスる?」
私は隼くんから逃れようと動けばあっという間に行き先は塞がれてしまう。
「小春」
ちゅっ━━
後ろから多い被さるように隼くんが私の頬、首にとキスの雨を降らせた。