第21章 魔王様とデート
幾つかのアトラクションを楽しむと、園内の人々は一カ所に集まっていた。
私たちも向かうと、イルミネーションで輝く中パレードが行われていた。
昼間とは違う、雰囲気の中たくさんのキャラクターたちが私たちの前を過ぎていく。
パレードが終わり、閉園時間が近づいてくる。
人の流れは門の方へと行き、周りもまばらになっていた。
「小春、キミを連れて行きたい所があるんだ。来てくれるかい?」
「?」
私たちが進むのは皆とは逆方向。
「お待ちしておりました。霜月様」
とあるお店に入るや否やキャストの方々に迎え入れられる。
「隼くん?」
「まだ、夢の時間は終わらないよ…」
「……え?」
「行っておいで…」