第8章 百物語。・:+°織田軍。・:+°
秀吉
「何言ってんだ。夕霧、何かあれば俺が守ってやる。やるぞ・・・」
夕霧
「えぇっ・・・」
完全に巻添えだ。
面白半分で光秀の提案に乗った政宗はともかく、家康は不機嫌そうに座っている。三成に関しては・・・ニコニコと何を考えているか分からない。
家康
「今からでも帰りたいんですけど。」
三成
「そうですか?楽しみで仕方ありません。」
家康
「お前の意見は聞いてない。」
蝋燭を囲み輪になって座る。
夕霧の取り合いになった事は言うまでもないが、夕霧は秀吉、政宗の間に座る事となった。
夕霧
「政宗、お願いだから脅かさないでね。」
政宗
「それはやってくれって事でいいんだよな?」
家康
「今からでもこっちに来なよ。政宗さんに何されるか分かんないし。」
秀吉の隣に座る家康が秀吉との間を空けトントンと畳を叩く。
政宗
「てめぇ、家康・・・夕霧、やらねぇから安心しろ。」
三成
「夕霧様。こちらも空いていますよ。」
家康
「三成って本当抜け目ないよね。気づいてないところが恐ろしいけど。」
三成
「?」
冷やかな目で三成を見つめる家康。
光秀
「俺の隣に座るか・・・?」
夕霧
「光秀さんの隣は絶対嫌です!」
光秀
「嫌われたものだな。」
不敵な笑みを浮かべる光秀に夕霧は苦笑いした。
光秀
「百物語は知っているか?」
夕霧
「一話終わるごとに蝋燭を消してってヤツですよね。百話終わると・・・っていう・・・」
政宗
「よく知ってんな。」
夕霧
「私の時代にもそういうのがあったって言うのは伝わってます。」
光秀
「話が早いな。では始めるぞ。まずは俺からだ・・・」
話終えるとフッと蝋燭を消す・・・
秀吉
「大丈夫か?夕霧。」
夕霧
「うん。今のところは・・・」
光秀から左周りで三成、政宗、夕霧、秀吉、家康の順で話をする。