第6章 轟焦凍✕アコースティッコフィリア【音響愛好】
自分に無理矢理こんな事をしている彼に、何故腕を回したのかは不思議に思う。
だが、ただその行動によって心を少しだけ落ち着かせることができたのは事実。もしかすると、何かに縋っていたい気持ちが少なからずあったのか…。
もしくは、彼の一瞬だけ見せた優しそうな、少しだけ悲しそうな顔を見たからなのか。
よくは分からない。
しかし、だからといって彼と繋がっている律動が緩められるわけではなく、寧ろより加速している気もする。
「ぁあ、っ!あ、」
ズチュッ ズ、ズッッ
打ち付けられる度に轟くんを抱き締める力を無意識に強めた。
「っ、ぁあ…も、ダメ……!」
「……ッ、俺も…ッ」
何かが身体の奥から押し寄せるような感じがした。
それは彼も同じだったらしく、少し苦しそうな声を出す。
その瞬間、律動がより激しさを増した。
「っぁあぁぁあぁ!」
「─────っ」
それとほぼ同時に絶頂に達し、ビクビクと全身が痙攣する。
ナカに入っていた轟くんのモノが抜かれ、お腹の上に熱い白液が滴り落ちた。