第7章 太宰治✕ポレアフィリア
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「あ、の‥ 」
「‥‥」
部下たちも撤退させ、部屋の中には私と太宰さんの二人きり。
静かで気まずい時間が流れる。
しかも私は今、先程の敵に縛らたままで羞恥的な状態になっている。
(は、はやく施錠を外してほしい‥!!)
何を考えているのか、太宰さんは沈黙のまま私を見つめる。
恥ずかしさだけが込み上げて頬を染めた。
「──────さっきの奴らに、何された?」
「‥‥え‥‥?
‥‥っ!」
沈黙を破った太宰さんの一言。
椅子に縛られる私と視線を合わせるかのように膝を立て腰を下ろし、首元に触れる。
急に触られ身体がビクつく。
鋭く全てを見透かすような瞳に、鼓動が徐々に早くなっていくのを感じ
「‥っ、じん、もんされそうになっただけで‥、何も‥あの、っ、これ外して下さ‥」
強張る唇を震わせながら懇願するも
太宰さんは施錠を解く気配など微塵も見せず‥
「敵に捕らえられた人間が尋問され、情報を聞き出された後、どうなるか知ってるかい?」
「え‥?」
「使い終わった奴は、
殺されるだけだよ」
「ッッ──────!?」