第6章 轟焦凍✕アコースティッコフィリア【音響愛好】
苦しさは快楽へと変わり、脳内を、身体中を侵食していく。
グチュグチュと秘部からは卑猥な音が聞こえ、喘ぐ声は反響するように響いてくる。
「あ、ぁあ‥!!」
轟くんは少量の自分の行動1つで反応が変わり、音を漏らす私に満足しているようだった。
動きはより一層激しさを増し、何度も絶頂へと達した所でようやく指を抜いてくれた。
「、はぁ、はぁ‥ッ」
私には空気を吸う力も殆ど残っていなかった。
「はぁ‥‥はは、すずはこんな事をされても良い音を聞かせてくれるんだな‥」
一瞬だけ小さな息を漏らすと、普段の彼とは似ても似つかないような笑みで見つめながら冷たい手で頬を優しく撫でる。
彼の言葉は、まるで自分の事を見透かされているような気がして心臓がドクリと波打ってしまう。
「ハァ、はぁ‥、と、どろき、く‥‥」
彼の手は熱くなった体にとってはとても心地が良く、無意識の内に擦り寄り、彼の名を呼んだ。
「っ……!」
この行動は予想外だったのか、少しだけ驚いたような表情を見せた。
無意識の中でしてしまったこの行動に、私は直ぐに後悔する事になる。