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蛇は王子に盲目ちゅぅ

第8章 渦巻く感情






桃先輩の家に着いてからも桃先輩は何も聞かなかった
たぶん、俺から話すのを待ってるんだ



「桃先輩....」

勇気を振り絞って桃先輩に話しかける

「んー?」

桃先輩は首だけを俺に向けて返事をしてきた


「リョーマに告っちゃいました」


桃先輩は俺がリョーマの事を好きだって知ってる
最初に「お前、越前の事好きなんだろ?」って言われた時は
びっくりしたけど
「俺もなんだ」って、はにかみながら言われて拍子抜けした


こんなにもはっきり自分の気持ちを出す人は珍しい
ましてや、自分が男を好きだって言う人なんて


「そっか、頑張ったじゃねぇか」

桃先輩はにかっと笑って俺の頭を撫でてくれる



「でも.........」

俺は自分がリョーマにした事を全部桃先輩に話した
今までいろんな相談にのってくれた桃先輩
俺と同じ人を好きになった桃先輩
だからこそ、桃先輩には隠したくなかったんだ



「はあぁぁッ!!?」

桃先輩が金魚みたいに口をパクパクさせて俺を指差す
そして一発殴ってきた



まぁ、こうなるよね....


「俺はこれでチャラにする...一番辛かったのは越前だと思うし.....」

桃先輩は俺をまっすぐ見て静かに言った


「越前には誤ったのか?」
「今...リョーマと話せる自信ない.....」


パコッ
今度は床に置いてあったテニス雑誌で叩かれる


「あほ!!そんなこと言ってる場合じゃねぇだろ!!!自分が悪いと思ったらすぐ誤る、それが男ってもんだ!!!」


桃先輩の迫力に押されてリョーマに誤る事になったんだけど
やっぱ最初に話しかけるのは無理だから
最初だけ桃先輩に出てもらう事にした






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