第2章 サクラ散る頃
入学式の時に、私が校庭で転んでしまった所を、夢主(妹)ちゃんが助けてくれて、それからなんだか仲良くなった。
夢主(妹)ちゃんは、ふわふわした雰囲気のとてもかわいい子で、入学早々仲良くなれてとってもうれしい。
「お昼休みにその話たっぷり聞くよ?」
一限目がはじまるチャイムがなって、夢主(妹)ちゃんはニヤニヤしたまま席についた。
三限目の授業は体育。着替えてグラウンドに出る。
あ!2年生もグラウンドで体育なんだぁ。
あっ薫見つけた。
平助君は相変わらず元気だなぁ。
わぁ…斎藤先輩は走る姿もなんてきれいなんだろう…
ドキドキ
斎藤先輩…
あれ??なんかグルグル…なんだかちょっと気持ち悪い?あれれ?目の前が真っ白―――
「千鶴!千鶴!」
夢主(妹)ちゃんの叫び声が遠くに聞こえた。
――――ん?ここは…
「まったく…そんなに毎回仮病を使っていると、本当に具合が悪くても誰も助けてはくれなくなりますよ?」
「そうかもね~。でも山南先生なら気がついてくれるでしょ?」
「困った子ですね」
カーテン越しに、山南先生と、誰か女子生徒が話をしてるのが聞こえる。