第7章 横暴な要求
「夢主(妹)ちゃん、千鶴ちゃん」
沖田先輩がいつの間にか私達の前に立っていた。
「話聞いてた?」
うう・・・聞いてませんでした・・・
「うわぁ!ばれてる!恥ずかしい!」
私が思うのと同時に、夢主(妹)ちゃんが呟いた。
そして、
「お姉ちゃん何も言ってなかったからびっくりしすぎてぼーっとしちゃった!ちょっとなんだか悔しい!まったくもう…」
と、夢主(妹)ちゃんが笑いながら怒ってる。
「千鶴ちゃんと夢主(姉)ちゃんで、献立と材料と費用を話あってね。今日から終業式までの一週間でよろしく。」
いつのまにか私達の席の隣に座っていた夢主(姉)先輩の「は~い」という声が聞こえる。
それから諸注意などが説明されて、説明会は終わった。
部員の皆さんはお稽古へ向かい、私と夢主(姉)先輩だけは教室に残って献立などを話し合うことに。
とは言っても・・・
二人だけになった教室はなんだかとっても気まずい。
どうしよう。
何話せばいいかな…
とにかくいろいろ決めなくちゃ。
「あの…」
私が話し始めようと声を出した時、
「あのさ、千鶴ちゃんって呼んでいい?」
控えめな上目遣いでそう言われた。
どうぞと答えると、ありがとうと笑顔で言われて、なんだかちょっとドキドキする。
「あのさ千鶴ちゃん。いきなりなんだけど…」
たどたどしく、夢主(姉)先輩は話し出した。