第6章 【番外編】僕と彼女の間柄
しばらく、そうやって話をしていると、昼休みが終わる鐘の音がした。
「戻らないの?」
一向に動く気配がなかったから、僕は思わず声をかけた。
「うん。」
返って来た言葉はそれだけだったけど・・・
「じゃあ・・・土方先生にお腹痛いって伝えておくよ」
僕がなんとなくな思いつきでそう言えば、
「え?」
と、かなり驚いた顔をして僕を見上げてる。
「あはは、君、僕の前の席に座ってるよ。知らなかった?」
「え・・・ほんとに!?ごめんね。今まで気がつかなかった!」
「いいよ、僕も昨日気がついたんだ。それに名前は知らないし。」
「えと…」
「僕は沖田総司」
「なんだぁ。同じクラスの人だったのかぁ」
「あはは、よろしく。」
お互い自己紹介をして、じゃあ伝えておくよ、と、僕は教室へ戻った。
それが僕達が会話をした初めての日。
そして…入学してから2ヶ月くらい過ぎた頃・・・
僕は何故だかよく女の子に告白をされて、それに対して僕は素直に返していたのだけど・・・
まぁ、わかってるよ。
言い方が悪いんだって。
僕がとんでもなく冷たくて悪いやつだっていう噂が流れた。
そんなのどうでもいいし、それでこの告白ラッシュが収まるならそれでよかった。
僕は素で応えてるだけなのに、「冷たい」「酷い」って言われると、いったい僕のどこを見て告白をして来たのだろうって、笑えてくる。
そんな僕を見て、大笑いをしてる人物がいた。
「こんなひねくれ者を、どんな王子様に見てるんだろうね?総司ちょっとこっち向いて?あはははははは…白馬に総司…あはははは無理〜!あはははは」
夢主(姉)ちゃんはそんなことを言いながらお腹をかかえて笑ってた。
でも、なんだか笑い飛ばしてくれてすっきりしたのを覚えてる。