• テキストサイズ

【薄桜鬼 学パロ】サクラチップス

第6章 【番外編】僕と彼女の間柄


昼休みが終わりそうになって、僕は教室へ戻る。


目の前に、さっき見た髪型。

「あ……」

思わず声を出してしまった。

なんだ、同じクラスのコだったんじゃない。

目の前にいるコの名前も顔も覚えてないなんて、改めてまだこの学校に…このクラスに馴染めてないことを思い知って、なんだか可笑しくなった。





次の日も昼休みに屋上へ行けば、昨日と同じように、女の子達の醜い言葉達が耳に飛びこんで来た。


相変わらず、反撃の声も、それに怯える声も聞こえない。

一方的な言葉だけが聞こえて来る。

そして、しばらくすると、屋上に平穏な時間がやってきた。

毎日毎日、彼女達も飽きないなぁ…

一体何に対して…誰に対して言ってるんだろ…

言われてるコは……

あれ??

そういえば…

昨日ここに居た人物を思い出して、僕は自分がいる反対側へ向かった。



そこには、昨日のコが居る。


――なるほど。

「ふぅ…」

そのコは大きな溜息をついて、空を見上げてる。

僕はそのコの隣まで行って、

「大変そうだね」

そう声をかけた。

少し驚いた顔をして、僕の方をしばらくじっと見つめてきたけど、構わずに僕は視線は空に向けた。

「聞こえてた?」

意外にも彼女の声は明るくて、えへへ、なんて笑ったりしてる。

「毎日毎日すごいよね」

僕がそう言えば、

「毎日毎日聞こえてたの?」

と、返ってくる。

「お昼寝をしようと思ってるのに、毎日邪魔をされるよ」

「お昼寝の邪魔しちゃってたんだ・・・ごめんね?」

謝られて驚く。君は謝る必要ないんじゃないかな、なんて思わず口に出して言ってしまった。
/ 255ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp