NONFICTION【家庭教師ヒットマンREBORN!】
第12章 大切なもの
『匣兵器って武器だけじゃなくて色んなものを閉まっておけるんでしょ?』
「それが無機質な場合のみ可能、って前に説明したよね?」
ごめんって、そんな怖い顔しないでよ…
「匣兵器は炎を匣に注入することで開匣できる代物だ。炎とうまく結びつかない無機質であれば形状を変えることなく出し入れできる。つまり、匣の中にあるアニマルや武器は炎と結びつくために相性が肝心なんだ」
『へぇ〜…だから普通の動物とは違うのか』
匣兵器から飛び出すアニマル達は普通の動物とは違うところがいくつかある。例えるならベルのミンク。ベルに似た前髪をして目を隠しているとか
大事なのは炎との相性、か…
「考えたけど貴女にはやっぱり武器が一番だと思うよ。一番しっくりくる武器はあるかい?」
『その方が炎との相性もいいってこと?』
「そう。長い間使い続けてるものや思い入れが強いほど炎との相性が良くなる」
『なら……これじゃダメ、かな…?』
私はポケットからあるものを取り出した
それは手のひらサイズの赤い漆塗りされた丸いもの……
「……話聞いてたよね?」
『うん。聞いてた。でもこれは無機質なものでも武器でもアニマルでもない…とっても大切なもの』
雲雀くんはしばらく私の目を見つめると、押し負けたようにため息をついた
「わかった。やってみようか」
『ありがとう!!』