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NONFICTION【家庭教師ヒットマンREBORN!】

第11章 雲雀恭弥を訪ねて







何、アレ…




私の目の前には私の薊千花を防いだ球体……いや、ハリネズミが宙に浮いていた



しかも紫色の球体に針…と言うよりも大きめの棘が付いている



(可愛い顔して……っ、何なのアレ)




「あ、」


コンテナを壊した後も細工した後もない



もしやこれが…



『雲雀くんのボックス兵器…??』




「まだまだ開発途中だけどね。リングとボックスについてはもう知ってるみたいだね」


「えぇ…でも見たのはスクアーロのアーロだけ。他の匣兵器を見るのは初めて…!」




トゲトゲだけどこの子可愛い…



『おいで…?』



ちょっと呼んでみた



「無駄だよ。ロールは警戒心が強いんだ」




『ロールって言うんだ。可愛い名前』


くすりと笑が零れる


戦いなんてやめにしてロールを眺めていたいくらいだ




『私は叶風。おいでロール』


ロールの目を真っ直ぐに見てふっと微笑む。



何事も最初が肝心、ってね



「いい加減にしなよ。ロールは……!?」



ロールは小さくハリネズミの本来の姿に戻ると、とてとてとゆっくりだけど近づいてきてくれた



私はずっとロールの目と合わせたまま待つ。




『うん、いい子』



私は膝をついて片手を出す



差し出された手に前足をかけて登り出す。引っかかる爪が少し痛い




ロールはそのまま私の腕を伝って肩に乗った





『ねぇ、雲雀くん。見たいものは見れた?』


「っ!………そうだね、十分だよ」


『雲雀くんに満足して頂けるとは。そりゃ良かった』


「何よりロールは貴女のことを気に入ったみたいだ」



ロールを右肩から左の掌に乗せて顎の下あたりを指で撫でる



『ほんと?…嬉しい』



自分でも頬が緩むのが分かった。



動物は好きだ


人間のように表裏無く気心許せる存在。凄く癒し。




私も匣兵器を持ったら私を癒してくれる動物とパートナーになるのかなぁ



「貴女の匣兵器。決めたよ」


『えっ!なになに!?』


「…………まだ教えない」


無言の間を開けて何かを考える雲雀くん。

けど、私だって気になるじゃない


『どうして!』


「楽しみは取っておいた方がいいらしいからね」



らしいってなんだよ、らしいって
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