NONFICTION【家庭教師ヒットマンREBORN!】
第11章 雲雀恭弥を訪ねて
顔を青くしたノーペアの沢田くん
『ほんじゃ、勝負つきましたんで沢田、言ってみようか』
にいっ、と笑うとまたまた顔色を悪くする
「んな気ぃ重くすんなって!パッと言っちまえばすぐ終わるぜ?」
相変わらず軽いな〜
前向きというか能天気というか笑
「さっさと言っちまえ"ぇ…負けたからには潔くな"ぁ」
「負けは負けだ。逃げんなよツナ」
「リボーンまで!」
もうこれは逃げられないな
…まぁ、逃がすつもりは無いけど
無理に言わせるのは趣味じゃないが、隣の京子ちゃんが興味津々だ
ここは言ってもらおうじゃないか
「うぅ〜…」
さっきまで青ざめていたのに今は少し頬を赤くしている
…中学生かっ!
思わずツッコミたくなるような初々しい反応に笑いそうになるのをこらえて促す
『そんなに恥ずかしがるなよ、それともこの中にいるの?』
この中に…といえば女性は私と京子ちゃんしかいないから一目瞭然なのだけれど
「っ!…///」
また赤くなった
「はっきりしろツナ」
リボーンまでもがそれを楽しんでいる
確かに沢田くんの反応は面白い
「つっくん…誰なの?」
少し不安げな京子ちゃんがそう尋ねた
「………京子ちゃんだよ」
京子ちゃんに押されたのか、俯いてぽそりと言った
「つっくん…」
二人の間に謎の空気が漂う
何かを言いたそうな京子ちゃん
顔を赤くして見つめる沢田くん。
それにニヤニヤと私とリボーン
やれやれって感じのスクアーロ
見慣れたような山本くん
「…よく聞こえなかった」
「えっ」
『え』
京子ちゃんの言葉に耳を疑った
これだけ間を開けて出た言葉が「聞こえなかった」?
え、え?
「いつものことだ」
リボーンが私の肩に乗ってそう言った
「ドンマイ ツナ」
沢田くんの方は山本くんが宥めていた
どうやら京子ちゃんは相当な天然らしい
少しだけ沢田くんが不憫に思えた