NONFICTION【家庭教師ヒットマンREBORN!】
第11章 雲雀恭弥を訪ねて
スクアーロside
『雲雀くんまだ終わんないみたいだし皆でトランプしようよ』
昼飯を食い終えて、一服していると叶風がそう言い出した
「トランプ?」
沢田達は少し意外そうな顔をしている
…そら、そうだろうなぁ
暗殺者がトランプなんて想像つかねぇんだろう
「やろうぜツナ」
叶風の案に一番に乗ったのは山本だった
「えっ、う、うん。そうだね、皆で一緒にやろうか」
沢田の言葉で何故か俺まで参加することになった
「う"お"ぉい!なんで俺まで!!」
そんなツッコミはとうに遅かった
『よーし、んじゃポーカーやるぞー。何をかける?』
「うーん、何がいいかなぁ?」
「自分たちの秘密、とかな!」
既に何をかけるかまで話は進んでいき、能天気にその内容を決めようとしていた
「秘密かぁ…それってバラしたらもう秘密になんないよね?」
…ボスさんには悪ぃがこの中で唯一のまともなのは沢田のカスみてぇだぁ
『まぁ、秘密は誰にでもあるもんだ、秘密却下な』
「ちぇー」
仕切る役に回った叶風は山本の案をバッサリ切り捨て、切り捨てられた山本はアッサリしていた
『ロン毛は何かねーの?』
「何かって言われてもなぁ…」
叶風がノッちまったからにはなかなか引き下がれねぇ
このゲームに強制参加させられた時点で逃げ場はねぇ…
こうなったら楽しむしかねぇか
「あっ!じゃあ初恋のことを暴露するのは?」
『いいね』
…真っ先に乗りやがったなコイツ
『皆の初恋聞きたいしね』
妖しい笑みを浮かべる叶風
その視線が俺に向いているのは気のせいだろうか
…気のせいであってほしい