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NONFICTION【家庭教師ヒットマンREBORN!】

第11章 雲雀恭弥を訪ねて


スクアーロside


次の日、




目が覚めると、隣のベッドでまだ叶風が寝ていた



時差ボケした訳では無いが、かなり早く起きたらしい



時計の針は朝の5時を指している



「まだ5時、かぁ…」


俺は布団から出て、少し体を伸ばす



『ん…』



そんな声が聞こえたと思えば、叶風は丸まって、自分の布団を手繰り寄せていた


まだ寝ているのか、目は瞑ったまま本能的にやっているようだった




…さみぃのかぁ?




丸まっても、布団を手繰り寄せてもまだ寒いようで、顔を顰めている




「ったく、仕方ねぇなぁ…」



そう呟くと、俺は自分の使っていた布団を叶風に掛けてやった



すると、叶風の顔の険しさは次第に薄まっていき、やがてすやすやと気持ちよさそうに寝始める





その寝顔には子供のようなあどけなさが少しだけ残っていた



…出会ってまだ数週間しかたっていない



のに関わらず、急速に縮まりつつある俺達とコイツの距離





出会い頭があんなんだったからか、今の叶風が別人か…それ以上に見える



あの殺気めいた瞳も、血塗れの手も、今では澄んだ色に変わった




これが叶風の…本当の色なのかもなぁ…



くしゃ、とまだ眠る叶風の頭を撫でた










人とは違うコイツの髪




黒と赤という異形の組み合わせ



その髪は風の使者故か、…








生まれ持った力とその容姿に今まで苦しんできたんだろぉ…





これからはそんな苦しみを味合わせないように、、





俺達ヴァリアーと…偶にでいい、





「…もっと笑ってくれよなぁ」






まだ5時だというのに眩しい朝日がカーテンの隙間から入り込む



その朝日に照らされた2人の髪はきらきらと輝いていた
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