NONFICTION【家庭教師ヒットマンREBORN!】
第11章 雲雀恭弥を訪ねて
『スクアーロ助けてッ!!!』
ロン毛を頼りに、この部屋へ戻ってきたものの…
説明している時間がないっ!
『とにかく早く助けてっ!』
じゃないと…あの人が来ちゃう…ッ
「見つけたよ」
『ひぃ…っ!』
……見つかった
ロン毛から無理やり引き剥がされて、体勢を崩した私は容易く彼の腕の中に収まる
え、何これ腕…?
てことは、私が今、背中を預けているのは──ッ!?
『ひっ、雲雀くん…?』
ギギギッと音が鳴りそうなほどぎこちなく上を見上げると、そこにはドヤ顔してこちらを見る雲雀くんの姿があった
…ていうか
手の位置的に首、殺られそう…
私は雲雀くんの腕をこれ以上締められないように、両手で掴んだ
「僕の何だけど。横取りしないでくれる?」
「誰がテメェのモンだって?そいつは俺達ヴァリアーのモンだぁ!!」
人を間に勝手に話が進んでいく
「ちょっ、2人とも落ち着いてっ!!」
「うるさい、咬み殺よ」
「引っ込んでろ沢田ぁ!」
ブチッ
『誰がお前らの所有物じゃぁぁああああ!!』
もう怒った…
人をなんだと思ってるわけ
……もう誰かの所有物になる気なんて…ッ
ブォっと巻き起こる風
それにさっき灯すことが出来たばかりの炎を流し込む
いつの間にか解放された私の身体
炎を灯した方の手で大きく円を描き、それをもう片方の手で何等分かに適当に切る
そして投げた
「ゔお"ぉっ!?」「…ッ!?」
防ごうとした2人だったが、風は武器を通り抜け私の狙ったところへ飛ぶ
グサッ
「…ッ!雲雀さん!スクアーロさん!」
沢田くんの叫ぶ声が聞こえるが、大丈夫そんなに心配せずとも殺しはしない
雲雀くんとロン毛は私の作った円の一部が壁に刺さり、そこに挟まれている状態
壁に背を付け、首、手、足を拘束された
『誰がお前らの所有物だって?』
笑ってそう問えば
「「誰のモノでもありません…」」
2人は素直に認めた