NONFICTION【家庭教師ヒットマンREBORN!】
第11章 雲雀恭弥を訪ねて
「叶風、お前が途中で話を逸らしたんだろうが」
『すんません…』
ハイ、ご最もです…
「話を続けるぞ。これはある一説に過ぎねぇが、初代ボンゴレボス、ジョッドは颯と恋仲だったらしい」
『えっ!?』
恋仲…?
つまり、颯とプリーモは…
「まぁ、とある一説だ。確かじゃねぇ…」
『ねぇ、てことはさ…沢田くんはプリーモの直結なんだよね?もしかしたら沢田くんの先祖が颯かもしれないってこと…!?』
「まぁ、そうなるな」
えっ、えぇー…
なんか、颯には親近感湧いてたというか…こう、祖先みたいな感覚があるから、複雑な家庭関係を知ったみたいな心境だ、今
私の祖先ではないんだけどね、颯は
「ねぇ君たち話は終わった?」
やべぇ、戦闘狂はスタンバってる…!
「ああ、終わったぞ。あとはテメェらの好きにしやがれ」
ニヤッと笑うとリボーンはピョンと床に降りた
「じゃなっ!あとは2人で楽しめよ」
『ちょっ、リボーン!!』
パタン…
リボーンはいなくなった
そう、部屋に残されたのは戦闘狂と私のみ!
やばいって…これはホントに
『ひ、雲雀くん…?』
「何?」
『その手に装着しているのは何かな…??』
どんどん私の顔が青ざめていくのがわかった
「君を噛み殺すための道具だけど?」
ふっ、と笑いながらいう彼
いや、マジで勘弁して…
こんな狭いところで戦えるわけ…
シュンッ
『わっ』
私の顔スレスレを通るトンファー
「ワオ、よく避けたね」
わ、笑ってる…!?笑ってらっしゃる──!?
『いや、ほんっとマジで遠慮しておきますから』
トンファーを振りかざす雲雀くんの肩を掴んで、そのまま体重を乗せ、宙を舞う
「へぇ…僕を踏み台にするなんて…いい度胸だね」
『いや、消して踏んでませんから──っ!!』
リボーンが出て行った扉を開けた
そして、ダッシュ!!
「逃げるのかい?僕はあんまり追いかけっこは趣味じゃないんだよ」
シュンッ
またもやトンファーが私のスレスレを通る
もう、何この人!怖いよ!
超速ぇーし!!
来た道を全力疾走して、雲雀くんの攻撃を防ぎながら逃げた