NONFICTION【家庭教師ヒットマンREBORN!】
第11章 雲雀恭弥を訪ねて
私の肩の上にいたのは黒いスーツに帽子をかぶった、くるんとしたもみ上げが特徴の赤ん坊
「やぁ、赤ん坊。ここに君が来るのは珍しいね」
「まぁな、雲雀。客が来てると聞いたからな…それも風の守護者だったとはな」
雲雀くんから私に視線を移すが近すぎてよく見えない
それを察したのか、赤ん坊は近くのテーブルに飛び降りた
「ちゃおっス。俺の名はリボーン」
『私は叶風。よろしくリボーンくん』
少し目を見開くリボーン
その後で“くん”はいらねぇぞ。と訂正された
「で、彼女に用かい、赤ん坊」
「あぁ、俺の知る、風の守護者の情報を伝えに来た」
『それって…初代の?』
「ああ。I 世の頃の風をの守護者、颯(ハヤテ)のことだ」
颯…
それが初代の名前
「颯の炎までは聞いたことがねぇが、使用していた武器なら知っているぞ」
『颯の武器?』
「アイツの武器は扇子だ」
『え?扇子??』
扇子ってあのジャッポーネの夏には欠かせないうちわみたいな??
「ただの扇子じゃねぇがな。自らの風の力と仕込んだ刃で相手を切り裂く、まさに鎌鼬の御業と謳われたもんだ」
『へぇ…仕込みナイフか…』
それなら既に使用済みだから、遠距離向けの攻撃に回そう
私には一つの武器じゃ収まる気がしないな
『ねぇ、リボーン。武器は一つだけとは限らないよね?』
「?ああ…」
突然の言葉にリボーンも少し惑っている
雲雀くんも、興味あり気なようだ
『私の裏の名、知ってる?』
「…ッ!おめぇはまさかっ!」
『“武器乱花”それが私の裏での通り名』
「聞いたことがある…その名の通り、武器のプロ。この世のすべての武器を扱えるとまで言われた百鬼の花…」
「百鬼の花?」
「コイツの扱う武器はどんな古びたものだって人では適わない、鬼と化す…そういう意味だ」
『そんな、大げさだよ。ただ武器の扱いが上手いってだけね。それに百鬼の花は恐れを表した比喩だよ』
「へぇ…やっぱり君強いんだね」
あっ、やべ
雲雀くんの戦闘スイッチ入ったかも
「やめとけ、雲雀。まだ話は終わってねぇからな」
ふぅ…リボーンのお陰で雲雀くんが収まった
って
『え、まだあるの?』