NONFICTION【家庭教師ヒットマンREBORN!】
第11章 雲雀恭弥を訪ねて
ガキィイイイイン!!
鋭い金属音が部屋に響く
振りかざされたトンファーは小さめのナイフ1本で止められている
止めている側の叶風は座った状態から上半身を捻り、ギリギリ受け止めたというところだ
「へぇ…君、誰?」
興味あり気に私を見つめる短髪の彼
『…名前を聞く時は…っ、まずはそっちからじゃないの…っ?』
まだトンファーは降ろされていない
上からの圧力に耐えるのは意外と辛いものだ
「ひっ、雲雀さんっ!」
「ちょうど帰ってきたな!」
「雲雀!ソイツは俺達ボンゴレの風の守護者だ」
「雲雀恭弥ぁ!武器を下ろせぇ!」
ロン毛の叫び声とともに、呆れたのか溜息をつきながらトンファーを下ろした
「僕に命令するなんて…君、噛み殺されたいの?」
今度はロン毛の方へ殺気が向いた
…はぁ、喧嘩早いロン毛のことだ。きっと勝負に乗るだろう
『私へはノーコメントですか戦闘狂の君』
はぁ、と溜息と共にお返ししてやった
『私の名は神田 叶風。貴方が雲雀恭弥?』
まだこちらを睨んだままの雲雀くん
歳は案外近そう
「…ふっ、君ぐらい強いのにあったのは久しぶりだよ。ゾクゾクしてきた。」
『わ、私は戦うために来たんじゃないから…』
何故か戦闘モードに入る雲雀くん
『そんなことより雲雀くん!』
くん?とボンゴレ側から聞こえてくるが、今は呼び方なんてどうだっていい
この戦闘狂に頼みごとがあるのだから
『風の守護者である私を調べて欲しいの、』
「調べる?」
『私の力と炎について…』
「コイツにはリングとボックスがねぇ。特注のを作ってもらいに来たぁ!」
雲雀くんにうるさい、というような視線を向けられて尚音量を変えないロン毛
コイツもコイツだわ…
雲雀くんは少し考える仕草をすると、トンファーを閉まった
「僕の研究室に招待しよう」
彼の答えはyes
協力してもらえることになった
『ありがとう雲雀くん!じゃあ、ロン毛も一緒に…』
「来るのは君だけだよ」
『え?』
私、単品?
「そこの彼は五月蝿いからね」