NONFICTION【家庭教師ヒットマンREBORN!】
第12章 大切なもの
『乱舞 枢(くるる)』
投げ出した剣たちは、風に乗って雨のように沢田くんたちに降りかかった
無論、この程度の攻撃すぐ避けられる
コイツが居なければ、の話だけど
「ゔぉお"い"!上ばっか見てんじゃねぇぞぉ" お"!!」
私の上からの攻撃に対し、スクアーロは真正面から斬撃を送り付ける
沢田くんも獄寺くんも双方向からの攻撃を交わすので手一杯のようだ
何せスクアーロの斬撃は重いからな
「主」
『あいよ、ご苦労さん』
あとは、私が咲かすだけ。
匤からの知らせを受けて空中のナイフを操る風の力を解除した。
無造作に落ちてくるナイフたちは交わさずとも、柄の重い方から落下する
突然の能力解除に疑問を得る2人
『スクアーロ!』
「…了解したぜぇ"」
流石、ヴァリアークオリティ。一瞬にして私の意図が伝わったようだ
『Risveglio della vilucchio』
スクアーロは真正面から、特攻を仕掛けた。
機動力のある沢田くんには真正面から突っ込むなんて普通しない。これがなければ
「……っ!?足が、動かない……!」
「十代目っ!!」
『Salire!』
私の言葉に応じて、足元にびっしり絡んだアサガオのツルがどんどん上へ登っていく
普通のアサガオとは違う、蔦の黒いアサガオ。拘束が完了した所から青い花を開花させていく。
下半身はほぼ拘束完了……!
あとは隊長が決めるだけ
「……エクスバーナー」
「っ!」
『!』
火力最大、スピードも上々
両手にはめたグローブから一気に死ぬ気の炎を放射した。
無論、足元のアサガオは引きちぎられる
そして切りかかるスクアーロを通り抜けて、ゼロコンマ何秒かで今、私の目の前にいる
そうか、さっきこの技に衝突したのか
『っ!』
あと僅か数センチのギリギリのとこで、身を捩り後ろに宙返りすることで避けられた
無意識のうちに、再び風を足の裏で圧縮して、圧力最大で床を蹴っていたようだ。その足が僅かながら沢田くんの顎に当たったらしい
両者ともに後ろに引く