NONFICTION【家庭教師ヒットマンREBORN!】
第12章 大切なもの
「本来なら、時間をかけて会得するものをほんの数ヶ月、あるいは数週間で手に入れた。ここまであまり大きな戦いは起こっていねぇが、もし今後あいつらの実力を遥かに勝るような強敵が現れたら……」
リボーンの小さな顔に影がさした。下げられた帽子の鍔から覗く目はとても鋭い
『そうなる前に、鍛えておきたいと?』
「まぁ、そんなところだ!」
ヴァリアーとも戦って勝っているのだから、きっと今でも十分強いんだろうに
「沢田は温厚派だろうからなぁ"。力は持っとくに越したことはねぇ"」
……なるほど。派閥か
ヴァリアーは、ボスはどうするんだろう。もしリボーンの言うような、強敵が現れたら
てか、スクアーロの奴あっさりOKしてるけどいいのコレ
ボスに許可とか…
「XANXUSになら既に手紙を送っておいたぞ。」
『えっ』
もしかして、リボーンも読心術使える系デスカ。
『許可降りたの?』
「もちろんだ!あとお前らに伝言だ」
なんだろ、お土産は黒毛和牛にしろとかか?
「"負けたらカッ消す"だそうだ」
『「……了解」』
ボスなら本気でやりかねん。いや、殺る。あの人は絶対に殺るよ
あああああ、やだ消されるのだけはマジで勘弁っ
隣に座るスクアーロも同じように思っているのか、重たい溜息を吐いた
サラリと長い銀髪が、項垂れた頭と一緒に流れ落ちた
それが勢いよく波打ったかと思うと、スクアーロは立ち上がった
「やるしかねぇぜえ"。もとよりボンゴレのクソミソカス共に負けるつもりはねぇしなあ"!!」
『ほんと、自信過剰なのかポジティブなのか、馬鹿なのか。』
私もよっこいせと、重たい腰を上げて同じく立ち上がってみせる
この闘志を見せ付けるために。
雲雀くんとも勝負つけなきゃだしね。年上を敬えってこと、体に叩き込んでやる
「頼んだぞ、オメーら」