第1章 レモンの憂鬱
翔side
番組収録が終わった後、ニノに今日家で飲まないかと誘われた。
明日も朝10時から仕事だけど、ニノからの誘いは珍しいと思ったし、
飲まずに家に上がるくらいなら…と思いついていく事にした。
マネージャーに、車でニノの家の近くまで2人一緒に送ってもらった。
…そういえばニノの家来るの久々だなー、
二「ん、上がってよ。」
櫻「、、お邪魔しまーす。」
廊下を渡って、リビングに通された。
二「そこ座って?」
指されたのは2人掛けの真新しいソファ。
…前来た時こんなのあったっけ。
物を買わないニノにしては珍しいな。
大人しくそこに座ると、
キッチンの方から声が聞こえてきた。
二「翔さーん、ビールとチューハイが冷えてるんですけどどうします?」
櫻「あ、俺明日仕事だから、また今度で。」
二「そ。じゃあお茶淹れますね。」
ニノが左手にウーロン茶、右手に缶ビールを持って戻ってきた。
そして、俺の横の空いているスペースにすっぽり収まるように座った。
二「そういえば、翔さんがウチに来るの久しぶりですよね。」
櫻「あ、やっぱりそう?」
二「いつ振りだろ…多分半年くらい空いてますね。笑」
櫻「うおっ、それは結構だな笑」
二「…あ、翔さん最近仕事の方はどうなんですか。」
櫻「いや~、やっぱり大変だわ。とにかく取材する時の資料が多くてさ…」
ニノに色々仕事とかのことを聞かれて、俺はそれに答えていた。
しばらくすると、疲れが溜まっていたせいか、だんだんと瞼(まぶた)が重くなってきた。
二「翔さん、大丈夫ですか?」
櫻「ん、、ちょっと眠ぃ…」
二「今日ウチ泊まっていって良いですよ?」
櫻「でもぁした、、」
二「現場まで送ってあげますから、ゆっくり休んで下さい。」
俺は眠気に勝てず、ニノの肩で眠った。