第2章 strawberry・blood
潤side
俺の名前は松本潤、この春から大学1年になる。
今年、難関だといわれている東京の大学に今年やっと合格した。
現役合格では無かったものの、凄く嬉しかった。
世話になった親や親戚に挨拶を済ませて上京し、念願だった1人暮らしが始まる━
…と思ったのもつかの間、住み始めてまもなく夢は崩れ去った。
ある日バイトから帰ってリビングの電気をつけたら、いかにも怪しい大きな黒いマントを羽織った奴が部屋の隅に佇んでいた。
東京はあまり治安が良くないって聞いた事あったし、いきなりだったから俺、もうすっげーパニクっちゃって。
松「け、けけっ警察!」
?「待ってっ」
俺は玄関に向かって走りながら、携帯を取り出そうとポケットに手を掛けた。
その瞬間、その手をばっと掴まれた。
振り向くとさっきの男が居た。
松「ぇ…?」
?「俺、怪しいやつじゃねぇから」
いや…ちょっと待て。
こいつ、さっき部屋の隅っこに居たよな?
ものの一瞬でここまでどうやって移動してきたんだ?
?「俺、吸血鬼。」
松「……は?」
吸血鬼って…人間じゃねぇって事、?
ふと男の足元を見ると…浮いていた。
つま先が、床に…ついてない……
松「うわああぁぁあぁああぁ!!!!」
俺は、気を失った。