【おそ松さん宗教松】セーチクダイ・スロラーニュ 《後編》
第6章 少し早めの、終末期。
シスタートド松…
彼は死神である。人の魂を狩る死神であった。ただ彼は天界で感じた天使の暖かい心を忘れなかった。邪心に苛まれた時もあり、息苦しさに首を絞められた時もあり。ただ彼は死神で、天使だったのだ。
彼はある時、神父の命を狩る命令を受けた。その神父は命の尊さを知らなかった。人を殺めた事はない。ただ、神父は知らなかったのだ。自分と他人の命の価値は平等だと。
死神は呆れた。殺す気力も消えた。ただしこれは仕事だ。殺さなければならない。
月が消える新月に、月の明かりも頼らずに、
闇夜に殺す。
ただトド松は情けをかけた。神父には大切な弟がいたからだ。自分がいなくなったら弟がどんな気持ちになるか知らない神父に、
命の尊さを教える為に、
命を狩る死神が、シスターになったのだ……………