【おそ松さん宗教松】セーチクダイ・スロラーニュ 《後編》
第5章 それぞれの想いが、交差する。
少しペラペラとめくって、アルバムの中の月日は流れた。
『一松、泣いている時』
ここはあの教会だ。カラ松神父じゃない神父が泣いた一松の背中を撫でている。
一緒に写っているのは…棺?
誰かが亡くなったのだろうか。
『カラ松、神父になった日』
嬉しそうに神父服を身に纏うカラ松。その顔は、満面の笑みだ。
一松は…写っていいない。
いろんなページを適当にまさぐっていたら、いつの間にか、白紙になっていた。
「あれ、続きは?」
軽く慌てて一番最後に写真があるページを探した。
「あ、あった」
『二人が笑った日』
これは、さっきまでの子供の時じゃなく、大人の二人だ。
カラ松神父は、嬉しそうに笑って、シスター一松は、おとなしく笑っている。
でも、何か違う。
この笑いかたは、普通じゃない。
「無理やり、笑ってるよね…」
こんなの、なんか生け簀かない。
無理やり笑っても、楽しくなんかないのに、
何で笑うの……?