【おそ松さん宗教松】セーチクダイ・スロラーニュ 《後編》
第1章 灯の明かり、月の誘い
神の前で両手を組み、一松のためだけに祈る。
───神よ、私たちはどこで道を過ってしまったのでしょうか。
祈っても、願っても、この教会に一松はいない。
猫が好きで、マイペースで、安っぽい十字架を大事に持っている一松は、もうここにはいないのだ。
もう俺は、一松に依存しすぎて、頭がおかしくなっているのだろうか。
「…ふぅ」
それに、もう1つ心に引っ掛かるものがあるんだ。
『シスターの格好をした男の、殺人狂と……』
今朝、新聞に載っていた大きな切り抜き。
まさか、な………