【おそ松さん宗教松】セーチクダイ・スロラーニュ 《後編》
第1章 灯の明かり、月の誘い
一松がいなくて、教会は変わった。
いつも一松のせいで遅れてしまうミサが、
時間通りに祈る事が出来た。
いつもは一松のせいで遅れてしまう仕事も、
いつもは一松のせいで遅れてしまう食事も、
いつもは一松のせいで遅れてしまう予定も、
全て当たり前のように片付いた。
『一松がいなければ、こんなにもこの教会は優秀だったんだ。』
そんな考えすら、脳裏に浮かんだ。
だが、一松がいなくなって良いことばかりなわけもない。
最近、孤児院にうろついていた野良猫が、勝手に教会に入ってくるのだ。
シスターはホウキを使って猫を追い出すけれど。
この野良猫って、やっぱり………