【おそ松さん宗教松】セーチクダイ・スロラーニュ 《後編》
第4章 死神、シスターの代わりを。
「ホント…シスタートド松はよく頑張ってるわ…」
「いえ…自分はまだまだです。もっと頑張らないと…」
仕事が出来ないし。
僕らは礼拝堂の椅子に腰掛けてタオルで汗を拭いていた。
「……シスター一松と大違い。」
「えっ…?」
「あら、失礼。シスタートド松は彼の事をご存じないのに。」
「いえ、一応、認識はあります。」
やっぱり、シスター一松はこの教会で働いていて、嫌われていた。
努力を怠けた罰だと、僕も思うけど。
「この教会で働いていた唯一の修道士で、行方不明になった神父の弟………ですよね?」
「あら?それは違うわよ。シスター一松とカラ松神父が兄弟なんて話、聞いた事ないもの。」
あれ?そうだったっけ?
でも、顔つきは間違いなく兄弟だし、血縁も、証言も、確かなのに………
…おかしいなぁ。
いや、このシスターさんかカラ松神父が嘘をついてるんだろう。
それか、記憶の入れ違いか。
どちらにせよ、問いただす必要あり。
僕はスカートについた埃を手で祓って言った。
「そのシスター一松の話、聞きたいです。」
怪しまれないよう、精一杯の笑みを込めて。
第4章 END