【おそ松さん宗教松】セーチクダイ・スロラーニュ 《後編》
第4章 死神、シスターの代わりを。
もじもじと、指を自分の短い髪に絡ませながら、色素の薄い弟はこう言った。
「日記、チョロ松兄さん、怒ってた。だって、僕があの日記の1ページ、消したから。」
短く区切って、緊張した口調だった。
確かにあのとき、勝手に十四松が日記を盗んで、しかも人の日記の紙を一枚溶かして。
破った方が早いのに、なんでそんな面倒臭い事するんだか。
おかげであの時指を火傷したよ?
まぁ、そんな事は別に気にしてない。僕は十四松に優しく笑う。彼を安心させる為に。
「大丈夫、怒ってないから。安心して?」
その時十四松は、どんな顔をしたんだろう。
苦笑いをしたんだ。
苦く笑って、こう言った。
「…もう堪えられない、こんなの、異常だ。」