【おそ松さん宗教松】セーチクダイ・スロラーニュ 《後編》
第3章 鎌に滴る、血の雫
朝露が息を詰まらせた。
外はいつのまにか朝だった。
あんなにびしょ濡れだったシスターの制服も、完全じゃないが乾いている。
朝、目が覚めて頭に浮かんだのがカラ松神父だった。
…久しぶりにカラ松神父の夢を見た。
カラ松神父との過去をほじくりかえされた夢だった。
「やな夢…」
一粒呟いた間、鼻がむずむずしてきた。
「くしゅっ!」
鼻がいたい。
体も熱っぽいし風邪なのか。
いやいや、雨宿りしてたし、雨に一晩濡れても風邪なんか引かないはず…なのに……
おそ松は帰って来なくて、まだ魔界で誰かと話てんのか。
そう思ったら案の定、窓から黒い羽が見えた。
「やっほ。」
「随分遅かったじゃん。何かあったの?」