【おそ松さん宗教松】セーチクダイ・スロラーニュ 《後編》
第3章 鎌に滴る、血の雫
【トド松】
「……それは、お前が言える立場じゃないだろ?」
「違う…僕は十四松兄さんを助ける為にっ…!」
「と、言うのがもうひとつの理由だろ?本当は…ね?」
優しいけど黒い声。
そうだった。
今、目の前におそ松兄さんがいておそ松兄さんと話せるってことは、僕らは死者。
大事な人の『生きて。』と言う言葉が聞こえなかった僕らなんだ。
「…そうだったね。もう、僕らは悪魔と堕天使だったんだね。」
「ん…よろし。」
ぽん、と頭を軽く撫でられる。
その暖かさが、悪魔の手だとは思えない位、心地よかった。
「…トド松、俺からの依頼、受けてくれる?」