【おそ松さん宗教松】セーチクダイ・スロラーニュ 《後編》
第3章 鎌に滴る、血の雫
【おそ松】
おえっ……何か吐きそう。
そりゃ、死体見たら気持ち悪いに決まってるでしょ。
しかも隣に犯人いるんだよ?
おー、怖い怖い。
「…そういえば兄さんって」
「え…なに」
「僕にあの神父さん殺すって、何で?」
トド松は別に表情も変えずに言った。
人を殺す理由を簡単に聞くなんて、恐ろし~
甘えん坊な可愛い天使ちゃんから、いつの間にドライモンスターになったのかねぇ?
まぁ、こういうトド松も俺は好きだけど。
「あの神父ね、自分じゃ一松を守れないから俺に任せんの。その代わり、自分の命はどうだっていいんだってさ。」
全く、人間って何考えてるか分かんないよね、といいかけた口は、トド松の声に遮られた。
「何それ…それって、シスターの為になるの?」
ここでやっとトド松が表情を変えた。
驚いたような、焦っているような、そんな表情だった。