【おそ松さん宗教松】セーチクダイ・スロラーニュ 《後編》
第2章 独りの神父が、護りたいもの
悪魔はこう言った。
まず、俺が悪魔を封印するための何かを作る。
一松に悪魔を渡すことを知られないように、十字架のペンダントにした。
悪魔が封印されたペンダントを、一松にお守りといい、渡す。
そこからは悪魔の仕事。一松の脳に直接刺激し、二人だけで話が出来る特別な空間を夢の中に創る。
但しそれは眠っている時だけ。
悪魔は一松に『この十字架を割れば出られる』と嘘をついた。
一松が悪魔を…人を信用出来る心を持ったならば出来るはず。
正直俺はこの方法は生け簀かなかった。
十字架は、俺が一松の為に一生懸命作ったもの。割る為に作ったと言われても不満だ。
もし俺が、一松を巻き込む為に悪魔を憑かせたと言ったら?
もし俺が、一松と兄弟だった記憶をわざと消したと言ったら?
一松はどんな顔をするだろうか。