【おそ松さん宗教松】セーチクダイ・スロラーニュ 《後編》
第2章 独りの神父が、護りたいもの
とにかく最初は、半信半疑だった。
でもこれにすがるしか方法はなかった。
初めて自分の目でみた悪魔。その言葉通りの悪魔の笑みは、俺にそっくりだった。
「あれ?今度の主は俺と顔そっくりじゃん~まるで双子みたい♪」
意外とフレンドリーな悪魔で、契約した人間を悪魔は主と言う。元は天界の出身で、天界では二人の弟がいて、悪魔に堕ちた後、退屈しのぎに契約の悪魔をしているらしい。
「……そんなことより、俺の願いを聞いて欲しい。お前が欲しいものは何でもくれてやる。」
「なんでもくれるの!?太っ腹な人間じゃん~♪ラッキー」
嬉しそうに笑う悪魔。その幼い笑い方に、俺は子供の時の自分達を重ねてしまった。
「俺の弟のいちま
「一松くんのあの性格を元に戻したいんだよね?」
悪魔は知っていたようだ。元は神様だったようだから、それでなのか?
「…ああ。それで、代償は?」