【おそ松さん宗教松】セーチクダイ・スロラーニュ 《後編》
第9章 もう、全てを終わらせよう
【トド松】
悪魔は、人間に情を持ってはいけない。
この世は弱肉強食、人間は悪魔の虜になって殺されるのがオチだから世界は成り立ってるのだ。
だけど…おそ松兄さんは人間と深く関わってしまった。
その上、悪魔じゃないと言うことを僕らにまで隠した。
もうおしまいである。なにもかも。
今まで会った人間たち、みんな忘れてしまえ。
忘れて…
「…カラ松神父…………」
少なからず、僕にも感情が芽生えていたらしい。
教会の件、神父を殺すチャンスなんてあったはず。
あの鍵掛けた扉を開けたら、ガラスが散った時、カラ松神父を盾にしてたら、
間違いなく彼の命は奪えたはずだ。
なのに僕は何もしなかった。言い訳を探してたけど、結局は神父に情がありましたでおしまい。
おそ松兄さんはひたすらにチョロ松兄さんと十四松兄さんを人間組に会わせたくなかったんだろうけど、あんな簡単な方法じゃ、絶対に見つかってしまうんだよ。
…え?なんでおそ松兄さんはチョロ松兄さんと十四松兄さんを、カラ松神父とシスター一松に会わせたくなかったかって?
それはぼくも知らないよ、おそ松兄さんが知ってんじゃないの?