【おそ松さん宗教松】セーチクダイ・スロラーニュ 《後編》
第9章 もう、全てを終わらせよう
【カラ松】
約1年くらい…か?
悪魔と関わりすぎた。
もう、教会で祈る気にもなれない。
神様がいないと知ってしまったのなら、誰を祈ればいいんだか。
「神父、最近元気ないですね、どうかされました?」
何も知らないシスターは、甘い紅茶を持ってきた。
「シスター一松が帰ってきた代わりに、シスタートド松が居なくなっちゃいましたもんね…」
せめて最後に挨拶でもしてくれればとおもっのたのに、とシスターは呆れ顔。
トド松が使ってた部屋の机には、置き手紙があった。
そこには、『今までお世話になりました』なんて、手紙とは言い難いような短い文章。
一松のような行方不明扱いを受けたくなかったのか、そんな言葉を書いたのだろう。
シスターからもらった紅茶を一口飲む。美味だ。
「なんか…全部が終わったみたいでやる気が出なくて…」
「そうですか…シスター一松も、前とちょっと変わりましたもんね…?」
一松は、教会の件から、何かが変わった。
容姿から見ると、一松は髪を整え始めた。
勿論、他のシスターのようにサラサラになる訳ではなく、髪がひっかかり失敗するが…
生活面は、人と関わり始めた。
今もシスターと一緒に街に出掛けている。
悪魔は、俺が望んだものを叶えてくれた。
一松は、自分が望んだ普通のシスターになれたのだ。
でも…何もかも残したまま、消えていった。
契約は?処刑は?悪魔と堕天使については?彼らはなぜここにおりたったのか?
時、既に遅しである。