【おそ松さん宗教松】セーチクダイ・スロラーニュ 《後編》
第1章 灯の明かり、月の誘い
四人が天界にいたときから、全員が幸せではなかった。
おそ松兄さんは長男だ。僕たち弟の面倒を全て引き受け、神様としての地位を守る為、ずっと無理をしていたのだろう。
おそ松兄さんは誰よりも尊敬されていた、期待されていた。
僕はおそ松兄さんが無理をしていたのを知っていた。
僕はおそ松兄さんがプレッシャーに堪えられず1人こっそりと泣いていたのを知っていた。
それでも僕は助けてあげなかった。いや、助けてあげられなかったんだ。
天使のいう地位しか持っていなかった僕には神様を助ける事は出来ない。たとえ、魂を売ってでもおそ松兄さんを救う事は出来ないんだよ。
そうやって、見てみぬ振りをし続けた結果。
おそ松兄さんはこの世から姿を消した。
天界から、影も形も消したのだ。
そこからは、交差して崩壊する。
悪魔になったおそ松兄さん。
悪魔が兄弟なんて…変かな?