【おそ松さん宗教松】セーチクダイ・スロラーニュ 《後編》
第9章 もう、全てを終わらせよう
【カラ松】
「はっ、はっ…」
相変わらずこの教会は広い。
質素な木靴じゃ、走るのに疲れてしまう。
「ほら、神父…早く」
一松が少し照れくさそうに手を出した。
「あ、あぁ…ありがとう」
その手を握って、一緒に走った。
走って、やっと裏に回った。
やはり、ガラスは割れていた。
あの、双神と祝福の天使のステンドグラス。そんな神聖な………
そこにいたのは
羽も角も尻尾も綺麗消えた契約の悪魔
中途半端に羽が欠けた緑の悪魔
右腕に赤い傷のある黄色の悪魔
鎌を握ってガタガタと震えるトド松
たくさんの黒い羽とカラフルなガラス達
その光景に、ステンドグラスに描かれたものと重なった。
赤と、緑と、黄色と、桃色…
「…あの人達、全員、おそ松の弟たちだよ。」
一松は、言った。