【おそ松さん宗教松】セーチクダイ・スロラーニュ 《後編》
第9章 もう、全てを終わらせよう
【十四松】
「どこか行ったんだよ。どうせたかが人間でしょう?逃げたんだよ。」
そういうと、悲しそうな顔をした。
「そっ、か…」
おそ松兄さんはチョロ松兄さんの方にさっきまでの勢いはなく、ゆっくり、羽を撫でた。
チョロ松兄さんは、なんだか少し苦しそう。
「痛いか?大丈夫…?」
「うん…なんか痛すぎて、逆に…」
「………」
どくどくと
垂れる血の池。
べたべたと、黒から赤に染まった羽を、兄さんは触れる。
そこに少しだけ
触れる程度のキスをした。
赤黒くなった羽に。
右腕で口についた血を拭いて、
「ゴメンな…」
と、呟いた。
すると遠くから
足音が。