【おそ松さん宗教松】セーチクダイ・スロラーニュ 《後編》
第8章 ただの必然、ただの運命
【一松】
うすうすと肌で感じた『兄弟』。
こんなにも僕らは似ている。たまに見間違えられる位に。
それでも僕の記憶に神父と兄弟だったなんて記憶はない。
おそ松も時々意味深な事を言っていた。そして、今明らかになった。
僕とカラ松神父は双子の兄弟だった!
顔が似ているし、同い年だからきっと双子だろう。
…なんだか知ってはいけない事を知った気がする。
「カラ松神父、僕の兄弟だった記憶が消えている…んですよね。」
「あ、ああ…」
「質問です。前の僕はどんな僕だったんですか?」
その質問に、神父は懐かしいなと、ポケットから壊れた木の十字架を手にとった。
「これを手にした時から、だんだんお前の記憶が消えていったんだ……」