【おそ松さん宗教松】セーチクダイ・スロラーニュ 《後編》
第8章 ただの必然、ただの運命
【十四松】
「久しぶり!」
おそ松兄さんは余裕の表情で、「久しぶり」と健やかなわらいかたを。
対してトド松は敵意の表情。
右腕からくるずきずき感。敵からの攻撃なのか?これは。
おそ松兄さんは、トド松の味方かな?
「……ボクたちを殺すの?おそ松兄さん」
チョロ松兄さんは冷静に。
「殺さねぇし殺せねぇよ。」
兄たちは至って冷静に。
「兄弟なんだから。」
歯を見せつけて笑った。
まるで人間みたいに滑稽で、一般庶民の兄弟が仲直りするような。
それが何となく気持ち悪かった。だっておかしいもん。
チョロ松兄さんは神様の時から胸に黒いもやもやを抱えてて苦しそうだった。
兄弟を失ったショックの病み。僕にも会ったけど。
それなのにおそ松兄さんはなんだ?神様辞めといて(死んどいて)神様の時より顔色が綺麗。
兄さんは…本当に悪魔なのか?こんな綺麗な悪魔、魔界のどこにもいなかった。ましてや人間とこんなに関わる悪魔。
「本物の悪魔なら兄弟や人間にそこまで異常な情をかけないよ……あなたは…誰?」
悪魔は黒い羽が最大の特徴。
精神面での特徴は、群れを作らず感情も無く、弱肉強食の冷徹な存在。
人間に対しては残酷なまでに利用し命を奪う________
「…何者なんだろうね、俺。」