【おそ松さん宗教松】セーチクダイ・スロラーニュ 《後編》
第8章 ただの必然、ただの運命
【トド松】
「シスター…一松…」
おそ松兄さんは何がしたい?なんでなんの関係もない人間にそこまで執着する?
例え兄さんが契約の悪魔としてもその異常な執着心はもはや恐怖。
いつの間にカラ松神父いないし。シスターと一緒にどっか行ったな。
おそ松兄さんは閉じた扉に鍵をかけた。どこで鍵なんか。盗んだんだろうか?
いや、それよりこの二人だ。悪魔そのものの見た目の兄さんに二人はただぽかんと口を開けている。
真っ黒な悪魔の羽、固い角、ゆらゆらと揺れる尻尾。
それはチョロ松兄さんと十四松兄さんも同じ事だが、血色のある瞳は、おそ松兄さんのものだった。
十四松兄さんが我に還った。
「おそ松…おそ松兄さんだ!ひ、ひ。久しぶりだね!元気にしてた?」
腕の傷は元々ありませんと言うかのようにいっぱいに両手ひろげて兄さんを受け入れた。
十四松兄さんらしい、大きな口と
目が笑ってない、そんな笑顔で。