【おそ松さん宗教松】セーチクダイ・スロラーニュ 《後編》
第8章 ただの必然、ただの運命
「ア゙ア゙ァ…」
獣みたいなうめき声をあげるトド松。
僕らに襲い掛かる。
きっと、あんな入り方したから怒ってるんだ。訳を話したら、許してくれるよね。
「待ってトド松!僕はトド松の敵じゃないよ!おそ松兄さんの居るところを聞きに来ただけ!」
──そんな言葉はトド松の心には届かなかった。容赦なく鎌を振り回すトド松。一生懸命よけたつもりだけど、運悪く、僕の腕にかすった。
「痛い!」
実の弟につけられた傷。喧嘩なんてレベルじゃない。
腕に一筋の赤い線。
「おそ松兄さんはここにはいない!二人が悪魔になったとしても会わせない!
…なんで悪魔になったのさ………
なんで悪魔なんかにっッッッ!!!」
「やめろトド松。兄弟を傷つけるな。」
トド松の鎌が僕に向かう瞬間。
聞き慣れた優しい声が耳に届いた。