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【おそ松さん宗教松】セーチクダイ・スロラーニュ 《後編》

第8章 ただの必然、ただの運命


しゅんとしている神父に、僕はクスッと笑った。勿論、小馬鹿に。

「ふふっ、ほんとぉにカラ松神父はシスター一松が好きだなぁ。何でそんなに好きになったの。きっかけは?」

「…兄弟だから、だけじゃ足りないな、これは。俺を慕ってくれるから?いや、違う。なんだろうな。」

「慕ってくれるからって…サディストみたいじゃん、結局好きな理由、ないんじゃないの?」

「え?」

「僕は末っ子だから上の気持ちなんて知らないけど、兄弟の為に命を使う気持ち、分かるから……」

現に、十四松兄さんの為に一個しかない命、使ったからね。

命なんて、痛くなかったら怖くないよ。体と心が痛くなるから捨てるのをやめるだけ。
それがなかったら死ぬ=別の世界へ行くのと同じ。
神様は僕らが簡単に死なないように、この世界に痛みと心を与えた。痛みがあるから僕らは死ぬのを怖がる。心があるから僕らは死ぬのを惜しむ。
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