【おそ松さん宗教松】セーチクダイ・スロラーニュ 《後編》
第7章 終わりが傍まで、ついてくる。
でも、神父の首には手作りの十字架よりも質がいい、きらきらした十字架を掛けている。
「……この十字架、一松の為に作ったんだ、俺からのプレゼントだ!一松、持ってなかっただろ?十字架」
「…………」
閉じた口の中には『ありがとう』の言葉が溢れてる。今にも口から溢れそうなくらい。
だけど『ありがとう』一言言うだけに勇気が必要過ぎて、勇気が足りない自分はその『ありがとう』を飲みこんで、なかったことにする。
だけど神父はにこりと笑って、自分にその十字架をかけてくれた。
その時、たった一瞬、たった一瞬だけ。
赤い悪魔がこっちを見た気がしたんだ。